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練習場でドライバーを振り回すのはやめろ。偏差値(SG)で考える「正しい練習の仕方」

by ANSR
ゴルフ練習法ストロークゲインANSRコースマネジメント
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練習場でドライバーを振り回すのはやめろ。偏差値(SG)で考える「正しい練習の仕方」

核心(結論)

自分の「得意」と「不得意」を客観的な数値(偏差値)で把握せずに打ちっぱなしでボールを打つのは、練習ではない。ただの運動だ。ANSRという「全国模試」を受けて自分の現在地を知り、「赤点を回避するマネジメント」と「得意科目を極める練習」に集中することこそが、正しい練習の第一歩である。

ターゲット読者

  • 練習場ではいい球が出るのに、コースに出るとスコアがまとまらない人
  • 「自分はドライバーが得意だ」「アプローチが苦手だ」と、なんとなくの感覚だけで思い込んでいる人
  • 新しいクラブを買うと、とりあえず練習場でマン振りしてしまう人

環境認識(ゴルフの特殊性)

  • 100点が存在しない: 学校のテストとは違い、ゴルフは300ヤード飛ばしても「それが100点かどうか」が明確ではない。
  • 客観的評価の欠如: ティーチングプロはお世辞を言い、同伴者は同じレベル。自分が本当に上手いのか下手なのか、誰も正確に教えてくれない。
  • ANSRという解決策: ストロークゲイン(SG)を用いて、各フェーズ・各クラブごとの自分の「本当の偏差値」を客観的に叩き出す。

ロジックの組み立て(練習への3ステップ)

  1. フェーズごとの偏差値を知る: ティーショット、セカンド、ショートゲーム、パター。自分がどの科目の偏差値が高く、どこが「赤点」なのかをデータで直視する。
  2. 「やらないこと」を決める: 偏差値の低い科目(例:ロングのセカンドでの無理な直ドラ、苦手な50ヤードのフワッとしたアプローチなど)で勝負するのをやめ、得意な科目でコースを組み立てる。
  3. 選択と集中の練習: 練習場では、自分の「絶対的な武器(得意科目)」をさらに磨くか、致命的な「赤点」を平均点に引き上げる練習だけに時間を割く。

セルフマネジメント項目(練習場での問い)

  • 今から打つ1球は、「得意科目を伸ばす練習」か「赤点を補強する練習」か説明できるか?
  • 自分の感覚ではなく、データに基づいた「本当の弱点」に向き合っているか?
  • できないこと(数B)を、無理にコースでやろうとするための練習になっていないか?

よくある思考の罠 → 対処

  • 罠: 練習場で「とりあえず新しいドライバー」を振り回し、上手く当たった数発で「自分はドライバーが得意だ」と錯覚する。
    • 対処: 練習場は「自習室」だ。まずはANSRという「全国模試」を受け、各クラブのストロークゲイン(偏差値)を出せ。新しいクラブを買ってスコアがどう変わったか、無慈悲な数字の現実を見ろ。

開発者の考察

今回は「正しい練習の仕方」について話そうと思う。

はっきり言うが、ゴルフの正しい練習というのは「正しい勉強の仕方」や「学習の仕方」と全く同じだ。 日本人なら、多かれ少なかれ受験勉強の経験があるだろう。全国模試を受けて、偏差値で自分のポジションを知る。「自分は英語ができない」「数学で点を稼ごう」と現在地を把握し、苦手科目を補強したり、得意科目を伸ばしたりするという流れが普通だ。なぜそれができるかといえば、学校のテストには「100点」という明確な基準があるからだ。

しかし、ゴルフというスポーツにはその明確な100点が見えにくい。 350ヤード飛ばそうが、500ヤード飛ばそうが、それが100点なのかどうかは状況によって変わる。だからこそ、自分の各プレー(フェーズ)のレベルを明確に「数値化」する必要がある。

ゴルフは大きく4つの科目に分けられる。

  1. ティーショット(ティーグラウンドからの1打目)
  2. セカンド/アプローチショット(グリーンに近づけるロング・ミドルゲーム)
  3. ショートゲーム(グリーン周り、おおむね100ヤード〜50ヤード以内の繊細なショット)
  4. パッティング

これを、学校の科目に例えてみよう。 「俺はティーショットがめちゃくちゃ得意だ(英語の偏差値70)」 「セカンドのアイアンもそこそこいける(国語の偏差値60)」 「でもショートゲームは全然ダメだ(数学は赤点)」 「パター?もうやる気もしない(理科は放棄)」 という具合に、自分の中に「英・数・国・理」のパラメーターがあると思ってほしい。

だが、ゴルフの最も恐ろしいところは、みんな自分の「得意・不得意」を客観的に評価できていないことだ。 「俺はドライバーが得意だ」と本人は思っているが、それが本当に上手いのかどうか、誰も教えてくれない。ティーチングプロはお世辞で「いい球ですね」と言うし、一緒に回っている同伴者も大体同じレベルだ。

言い方は悪いが、偏差値40の学校の中でテストを受けて「俺が一番勉強できる」と威張っているようなものだ。PGAのトッププロという東大生レベルの集団に放り込まれたら、自分の本当の点数がいかに低いかを思い知らされるはずだ。

俺が作っている**『ANSR(アンサー)』**というアプリは、いわばゴルフの「全国残酷模試」だ。 各フェーズ、さらには「クラブごと」に、ストロークゲイン(SG)という指標を用いて、PGAの基準値に対して自分がどれくらいの期待値を稼げているか、明確な「偏差値」を叩き出す。 新しいドライバーを買った?結構なことだ。だがANSRを使えば、その新しいクラブで「実際にどれくらい得をしたのか(損をしたのか)」が無慈悲に数値化されてしまう。メーカーの人間が喉から手が出るほど欲しがる(あるいは恐れる)データだ。

ちなみに俺自身、残酷な結果が出ている。 PGAレベルのデータと比較しても、ティーショットやロングゲームは「めちゃくちゃ上手い」。本当にPGAレベルに近い数値が出る。しかし、悲しいことに50ヤード以内のショートゲームになればなるほど「めちゃくちゃ下手」になる。見事なまでの数学赤点生徒だ。

これを知っているかどうかが、マネジメントと「練習」の質を劇的に変える。 ショートゲームが上手い同伴者と同じように、グリーン周りで繊細な小技を使おうとするのは、数学の赤点生徒が無理やり難関大の数Bを解こうとするようなものだ。絶対にボロが出る。俺がやるべき展開は、自分の圧倒的な「得意科目(ロングゲーム)」を活かしてコースを制圧することだ。

科目の中でも、さらに細分化するといい。 例えば「英語全般」は普通でも、「リスニング」だけは誰にも負けないという必殺技を作る。ゴルフで言えば、「230ヤードの絶対に曲がらないティーショット」というリスニングスキルを極めるだけで、コースでは十分に戦えるんだ。

なのに、アマチュアは練習場で何を血迷うのか。 新しいクラブを買ったからとバカみたいに「もっと飛ばそう」「フルスイングしよう」とマン振りし始める。せっかく「230ヤードなら絶対に曲がらない」という強力なリスニング能力を持っていたのに、自ら耳を塞いで、できない長文読解(280ヤードのフルスイング)に手を出して自爆していく。

ロングのセカンドショットなんかは一番わかりやすい。 俺はティーショットで280ヤードくらい打つ。残りは4番ウッドで届くか届かないかの微妙な距離だ。ここでショートするならまだいい。だが、多くの人は「下の番手でちょっとフルスイングして届かせよう」などと、自分ができないこと(数Aしかやってないのに数B)をやろうとする。結果的にミスをしてスコアを崩す。

「正しい練習」とは、ただ練習場でボールを何百球も打つことではない。 まずANSRという模試を受けて、自分の「本当の偏差値」を知ること。そして、自分ができないこと(数B)を知り、コースでそれをやらないための戦略を立てる。 その上で練習場(自習室)に行くなら、やることは2つしかない。致命的な赤点科目をなんとか平均点に引き上げる地味な補習か、得意科目のリスニング(絶対的な得意距離)をさらに狂いなく磨き上げるかだ。

もちろん、今回話したのは「正しい練習」を構成する一つの要素に過ぎない。 あくまで「自分のフェーズごとの現在地を知る」という土台の話だ。この数字を知った上で、じゃあ具体的に練習場のマットの上でどういうマインドセットで球を打つべきなのか。コースを想定した練習とは何なのか。他にも語るべき要素は山ほどある。

それについては、また次回以降で詳しく話そうと思う。 まずは自分の数字の現実を知ること。そこからが、本当のゴルフの練習の始まりだ。

まとめ

  • 自分の現在地(偏差値)を知らずに練習場に行くのは、全国模試を受けずに東大を目指すのと同じで無謀だ。
  • ゴルフの各フェーズを「科目」に見立て、自分の得意科目と赤点を「ANSR」の客観的なデータ(SG)で把握しろ。
  • 今回解説した「現在地の把握」は正しい練習の土台(一つの要素)に過ぎない。次回以降、より具体的な「練習場での思考法」を解説する。